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坂井 龍太 医師インタビュー

学研都市病院は、重篤な急性心筋梗塞にも24時間対応できるスタッフと設備を擁しており、循環器については三次救急医療機関になっています。
心臓カテーテルは胸を開けないで根治するので、患者さまの負担が少なくなる治療法です。その心臓カテーテル治療では500例以上の経験を持つ坂井医師(副院長・循環器内科部長)が治療の最前線を語ります。

いのちを救う心臓カテーテル

心臓カテーテルは直径2ミリ前後の細い管を手首や肘、足の付け根の動脈から挿入し、心臓の検査や治療を行います。1950年代に米国で開発されて半世紀。いまや国内だけでも年間17万件の治療が行われています。
心臓カテーテルが力を発揮するのは虚血性心疾患、つまり狭心症や心筋梗塞です。心臓を養っている冠状動脈が動脈硬化で狭くなり、心筋の血の巡りが悪くなる状態を「虚血」といいます。心筋梗塞になると6時間以内に血流を回復しなければ、手遅れです。外科のバイパス手術も有効ですが、切らずに中から治す方法として心臓カテーテルが発展してきました。まず、冠状動脈の狭くなった部分にカテーテルで風船を送り込んでふくらませ、血管を広げます(風船治療=写真参照)。さらに「ステント」(金属メッシュでできたチューブ)を広げた血管に植え込み、血流を確保します。薬剤溶出型ステントを使用した場合だと再狭窄もほとんどなく、苦しい発作から解放されます。検査なら1泊2日、治療でも2泊3日の入院でOKです。

不整脈のモトを断ち切る

米国は心臓カテーテルが非常に進んでいます。私がコネチカット大学に留学したのは、不整脈に関しての実験・研究が主な目的でした。「カテーテルアブレーション」と呼ぶ治療法は、カテーテルで心臓の中の心電図を何枚も記録し、不整脈の電気の流れる経路を見つけます。次に特殊なカテーテルを使って、その部分をピンポイントに焼き切ってしまうのです。これでほぼ根治しますから薬もいらなくなり、どこにでも出掛けられます。
当院は循環器においては三次救急医療機関になっており、心筋梗塞で運び込まれても1時間以内に心臓カテーテル治療ができます。心肺補助装置もすぐに使える状態にしてありますから、安心してご来院ください。
とはいえ予防にまさる治療はありません。虚血性心疾患にならないためには、まず“メタボリックシンドローム”(内臓脂肪型肥満)にならないこと。心臓で気になることがある方は、何でもお気軽にご相談ください。

心臓カテーテルによる心筋梗塞の治療



心臓カテーテルによる治療心臓カテーテルによる治療 風船治療を行う心臓カテーテルは直径約2ミリ。痛いのでは?と心配される方が多いのですが、「挿入する手首などに麻酔をかける注射がチクッとするだけです」(坂井医師)。



坂井医師 糸島ドクタープロフィール
学研都市病院 副院長 循環器内科 部長
坂井 龍太 医師
昭和62年3月 京都府立医科大学卒業
平成元年4月 松下記念病院循環器内科
平成 3年4月 京都府立医科大学大学院(内科学U)入学
平成 5年3月 米国コネチカット大学医学部留学
平成 7年3月 京都府立医科大学大学院修了
平成 9年4月 京都府立洛東病院循環器科副医長
平成11年4月 社会保険京都病院内科
平成16年4月 社会保険京都病院内科医長
平成18年4月 学研都市病院副院長
医学博士/日本内科学会認定内科医
/ 日本循環器学会認定専門医