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2025.02.26
患者さん向け

打腱器とは?何をする器具?

打腱器とは、深部腱反射、病的反射で筋肉や神経の異常の有無を確認する際に用います。

打腱器の使用目的 検査結果からわかること

深部腱反射(しんぶけんはんしゃ)検査とは、打腱器で腱を叩き、刺激に対して反射弓1)を通じて起こる運動系の障害や末梢神経の障害の有無を評価するために用います。他にも、障害の部位の特定や治療効果の評価などの目的で行います。

例えば、膝蓋腱反射(しつがいけんはんしゃ)は、第2~4腰髄(L2.L3.L4)の神経障害を調べます。正常であれば腱を叩くと大腿四頭筋が収縮し、膝が伸びます。

1)反射弓とは、感覚、脊髄、運動神経などを介して反射を出す経路のことです。

・病的反射(びょうてきはんしゃ)検査とは、筋の伸張や刺激によって引き起こされる正常では認められない反射のことです。

深部腱反射の判定方法

(-)消失

(±)減弱

(+)正常

(++)軽度亢進

(+++)中等度亢進

(++++)高度亢進

・亢進している(反射が異常に強い)場合、脳から脊髄までの神経に損傷あるいは障害がある可能性が高い。 例)脳卒中、多発性硬化症など

・減弱ないしは消失している(反応が鈍い・ほとんどない)場合、脊髄から末梢神経に障害がある可能性が高い。 例)糖尿病による末梢神経障害、脊髄損傷など

左右差がある場合、脳卒中や神経の片側の損傷が原因となることが多いです。

実際に打腱器を使用している様子(YouTube)